やけっぱち! その2

 

やけっぱち!その1  より続く)
 
…と、一通り説明をしてみたところ、

 

「そんなん(自分の内側の原因を抑えること)考えたこともなかった…!!」

 

心身症と同じで、つい症状(行動)そのものを抑えることだけに目が行ってしまい、自分の心の中の症状を作り出している原因にまでは、なかなか思いが至らなかったようです。しかし、だんなさんの方も「本当はどうにかしたい!」という気持ちは強く持っておられたようで、その後、カウンセリングにも応じていただけました。

 

その日はカウンセリングと施術を受けて帰っていただいたのですが、数日後ご本人からメールをいただきました。 そのメールによると、あれから帰宅するや一年半放置した借金返済計画を策定、奥さん・カード会社・金融機関に掛け合うという行動を起こした(ついでに身体のコンディションも↑)。そして次回の予約は自分の意思で入れたいとのこと。

 

 で、さらにその翌日には、今度は最初に相談された奥さんからもメールが…

 

「…とにかく何かに追われるように(笑)矢継早に行動するので、逆に不安になるくらいでした。」

 

そしてこのメールの続きには、私と電話でお話した際、私が「どっちか片方だけが100%悪い、ということはないと思います…」という旨のことをお話したのですが、そのことが心に残っていると綴られていました。

 

私も心証が悪くなりそうなことを言ったものですが、この奥さんは真摯に受け止めていただいたようで、「ひょっとしたら私にも…」と、だんなさんに向かっていたベクトルを、奥さんご自身にも向けられたようなんです(経験上、こういう時に物事が動きやすいです)。

 

すごく勇気の要ることだと思いますが、以前『must(…ねばならない )を捨てたお母さん』というタイトルで、ご自身のお子さんに対する思いを変えられることで、お子さんのアトピーを改善させたお母さんの話をご紹介しましたが、恐らくこの奥さんにも同じことが起きたからこそ、今まで何を言っても動かなかっただんなさんが、迅速に行動に移せたんだと思います(表面上はまったく関係なさそうですが)。

 

私自身、最初にお話した通りこういった症例は初めてでした。だんなさんの核の中和というテーマはさらに進める必要を感じますが、奥さんの“ど本気”が諸々うまく運んでくれたからこそ、まずはいいスタートを切れたんだと思います(とてもいい経験になりました、ありがとうございました)。

 

(ちなみにだんなさんのメルアドには、数年前に活躍した短距離牝馬の馬名がありました。ご本人曰く「やけっぱち馬券師時代の遺産ですな^^」…だそうです、笑)