“向きなおる”…のその後

以前(1/21付)“向きなおる”というタイトルでご紹介した男性が、先日約二ヶ月ぶりに来院されました。


病院で自律神経失調症パニック障害の診断を受けていた方ですが、当院で施術やカウンセリングを受けたり、ご自身で自分の内側に目を向けるなど色々取り組まれたところ、前回の施術直後に出てきた腕のしびれに対し「もっと痛くな~れ、もっと痛くな~れ」と言い聞かせることで、見事痛みをコントロールされました。


私はそのときのブログで…



“~この方の場合、今回の経験でコツをつかまれたことで、今後一つ一つご自身のペースで取り組まれることと思います(色々試してみたいとのことでした)。”


というコメントを残していたのですが…



 


「あれからどうですか?」


「はい、あれから車に乗ってて渋滞に入っても“もっと不安にな~れ、もっと不安にな~れ”ってやってると、すぐに(不安感が)治まるようになりましたし、商店街とかに行っても、もうどうもないです。もちろんゼロではないんですけど、以前は薬飲んでても行きたくなかったのが、大丈夫になりましたねぇ(笑)」


「(!)ゼロではないけどコントロールできるようになった、ってことですよね!?」


「はい」


「(拍手)スゴイですねぇ!」


「はい。あとリーゼ(抗不安薬)もお医者さんに“もう飲まんでいい”って言われて飲んでませんし(#^.^#)。


…でね、それはいいんですけれど、最近なんか転職のことを考えるようになりまして…」


 


ある程度予想はしてたんですが、症状に関しては前回のしびれをコントロールされた経験を活かし、見事閉所恐怖、広場恐怖をもご自身で克服されていました。


で、この方によると、転職については前々から頭のどっかで気にはなっていたそうです。ただそれが病気のことがあるので積極的に考えられなかったのか、それともそれに向き合いたくない気持ち、葛藤がカラダの症状として出ていたのかはわからないけれど、今転職が問題になっているのはハッキリしている。何でこんなことに思い至らなかったのかわからないくらいハッキリしている、とのこと。


 


様々な症状の改善とともに、何かその先の人生の流れに乗るかのような、患者さんの中で種がはじけるような瞬間がありますが、この方も今ちょうどそんな状態になっておられるようです。


 


この方の転職が良いのか悪いのか、もちろん私にはわかりません。ただこの方に諸々準備ができたんで、向き合うべきことが向き合うべきタイミングで意識に上がってきたのでしょうし、間違いなく数ヶ月前よりは数段いい結論が出ると思うんです。


(まずは閉所恐怖、広場恐怖の克服、おめでとうございます。努力の賜物、改めて“スゴイ!”)