守備範囲(適応症)

世の中には頭痛薬が手放せない方が、たくさんいらっしゃると思います(頭痛外来なんてのがありますね)。


 


 「MRIでも(原因が)わからなかったんです…(悲)」 病院経由で頭痛を訴えて来院される方は、半ばあきらめ口調で話される方が多いです。


私からすると、一番こわい脳梗塞、脳腫瘍といった病変がないとわかっただけでもよかったと思うのですが、やはり最新の機材でも原因がわからない、依然として残る症状、ずっと痛みと付き合っていくのか…、と思うとブルーになるのも無理もないですね。


 


 こういった方の場合、結論から言うと、徒手療法によって改善される確率は比較的高いと思います。


症状が改善され、 「MRIでもわからんかったのに…!?」 と、施術後に評価して下さる方も多いですが、ネタばらしをすると、MRIで異常がなかったということは、(検査結果を信頼するならば)頭の“中”の問題ではなく、“外”の問題が頭痛の原因になっている可能性が高い、つまり徒手療法が役に立てる可能性が高い、ということです。


 頭の“外”の問題というのは、頭の骨にくっついている首周りの筋肉や靭帯に当たり、その筋肉や靭帯の緊張が頭痛の原因になる場合が多いのですが、その周辺の調整は徒手療法のもろ“守備範囲(適応症)”になります。


 (アプローチの仕方は、直接患部(筋肉や靭帯)に施す場合もありますし、骨格調整をしたり、手足のツボ、内臓、自律神経系を介して患部にアプローチするなど、施術者によって変わってきますが)


 


 その上画像検査をされた方の場合、頭痛の対処において最も神経を使う頭の“中”の問題、つまり脳腫瘍や脳梗塞が見られないというお墨付きをもらっているようなものなので、我々としては比較的“腕が振れる”状況だともいえます。


 (『めまい』『耳鳴り』等についても同じことが言えます)


 


西洋医学東洋医学、お薬、徒手療法…いずれが優れている、ということではなく、“守備範囲”の問題で、当院で比較的よくお役に立てているケースなのでご紹介しました。


(よろしければ当院HP内 症例2.頭痛 をご参考までに)