痔核

昨日は京都府宮津市に、ご縁があって出張に行っておりました。

その仕事の帰り、同業の整体師の方の車に便乗させてもらいましたが、三月というのに道中(兵庫県の山中)で猛吹雪に出会いました。
あれって、正面から吹きつけてくると距離感がおかしくなるんですよね。
初めてだったので不思議な感じがしました。

変な天候ですが、みなさん体調は崩されていませんでしょうか?


話は変わりますが、整体院という所は肩こりや腰痛のケアをする所、というイメージがあるかと思いますが、健康維持(未病対策)の目的で利用される方もいらっしゃいます。

「前回からのこの○週間(○ヶ月)、何か変化や気になったことはありますか?」

健康維持目的の患者さんの場合、今日現在の新しい情報を、患者さんの口(問診)と身体(検査)から仕入れることからセッションがはじまるわけですが、最近来られた三十代の女性の患者さん、何故かこの質問に対して赤面し、顔をそむけて明らかに動揺しています。

「何かまずい事いったかな…?」

…ようよう話していただいたところ、前回からの変化というのが「痔核」になってしまった事でした。


痔核には内痔核、外痔核などがありますが、いずれにしても直腸の静脈血のうっ滞が原因となります。

本来であれば胃や腸から還ってくる血液は、門脈(もんみゃく)という静脈系に集められて肝臓に運ばれますが、その肝臓が機能低下や器質的な病変に陥ると、門脈血は肝臓に入りづらくなり渋滞してしまいます。
その渋滞が胃や腸にも影響すると、後ろから動脈血に圧されることもあいまって、行き場を失った静脈血はそれぞれの場所で静脈瘤をつくる事になります。

最も危険な静脈瘤は食道静脈瘤ですが(出血すれば死に至ることも)、痔核はその静脈瘤が直腸にできたものです。

立ちっぱなし、座りっぱなし、妊娠が憎悪因子になりますが、施術としては(私の場合ですが)、渋滞の原因を作っている肝臓のコンディションを上げるため、肝臓に内臓整体、経絡なら肝経の調整、骨構造であれば胸椎に矯正を施す、などがメインになります。
(当然ですが患部には触れません。)


この方は恥ずかしかったこともありますが、痔核は薬や手術で対処するもので、徒手療法は関係ないと思われていたそうです。

話しにくい事もあるかと思いますが、徒手療法がお力になれる場合も意外とあるものです。

どうぞお気軽にご相談下さいね。



参考:「最新医学大辞典http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=0limits-22&l=as2&o=9&a=4263205634」医歯薬出版