天災

先ず、先日の能登半島沖地震(まだ余震は続いていますが)で、犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。


先日の日曜日の午前九時四十分過ぎは、私は京都府宮津市の仕事に向かっている電車の中にいたのですが、地震には全く気付きませんでした。

宮津に着いてその事を聞かされたのですが、不謹慎かもしれませんが、聞きながら「不思議な因縁やなぁ…」とも思っておりました。


今から二年半前(2004年)の秋、台風23号により日本海側に被害が出たとき(豊岡市で水没した観光バスの屋根に、乗客が避難しているニュース映像をご記憶でしょうか?)、私は宮津市出石町(そばで有名。現在は豊岡市出石町)に、とあるNPO法人を通して整体ボランティアとして参加させていただいていました。

整体ボランティアというのは何をするのかというと、一生に一度あるかないかというストレスにさらされながら、避難所生活を送っている現地の方はもちろん、「やらなければ!」という使命感と遅々として進まない作業への苛立ちから、肉体的・精神的にかなりすり減らしている復旧ボランティアの方たちに対して、徒手療法を用いてケアを行うわけです。


もちろん色々な制約もあり、ケアを望むすべての方たちに充分に施すことができたとは言えませんが、そのときにできたご縁で、二年半経ったこの三月から、月に一度宮津の方で仕事として施術をさせていただくことになったのでした。

そしてまさに、天災によってできた縁で私が日本海側を訪れることになったその日に、またもや日本海側で天災が起きたのです。


ちなみにボランティアに赴いた二年半前には、兵庫県出石町はまだ豊岡市と合併していなかったのですが、豊岡市は被害が甚大であったこともあり、マスコミによって頻繁に取り上げられ、入ってくるボランティアも割合豊富なようでした。

それに比して、マスコミ等への露出度が低かったせいか、近隣の出石町には、同様に被害を受けているにもかかわらず、あまりボランティアが入ってきていませんでした。

被災者の方の口から、孤立感を感じさせる言葉を聞かされたときには、ちと辛かったです。

今回も輪島市の模様が割合取り上げられていますが、その周辺であまり注目されず、意外とフォローされていない土地がなければいいなぁ、などと心配してしまいます。


必要な方に、必要なケアが施されますように…。