報酬

ある患者さんからこんなメールをいただきました。

「…最初からもったいないとか思ったら、わざわざ行かないし、お金の価値は人それぞれです。今の自分に必要な治療だと思っているので、遠慮なく受け取っていただけるとうれしいです。」

このメールを送っていただいたKさんは、ある手術後のケアの為、遠方から約一時間半かけて来られています。
患者としても代替療法のファンである私でさえ、「そんな遠くまで行くかなぁ?」というような距離です(しかも病み上がりの身体で)。

すでに病気にもそれなりのお金を使ってらっしゃるだろうし、せめて交通費の一部でもと、○千円の割引を申し出て、あっさり断られ、翌日上記のようなメールが届いたのでした。

そういえば本開院する前、2日間だけ“内覧会”ということで無料開放し、施術などをさせていただいたときのことです。
そのときにも「今日は要りません」とこちらが申し出ても、「いいえ、ちゃんと払います。その代わりちゃんとやって下さい」と言われた方がいらっしゃいました。
結果的にその方が、タナカ整体院として初めてカルテを作成し、初めてお金をいただいた患者さんになったのですが(現在でも懇意にしていただいています)、その方も大きな病を乗り越えられた方でした。

Kさんの場合ももちろん、自分の施術に自信がないとか、手を抜いたとか、そういう訳ではありません。遠くから時間とお金を使って来ていただいているありがたさと、申し訳なさからついそう言ってしまったのです。

もし私が逆の立場だったら…、思い切りしっぽを振って応じていると思います(笑)。

大きな手術を乗り越えたKさんには、安易なキャッシュバックなど嬉しくはなかったんでしょうね。浅はかでした。

今まで以上に、「中身」で還元できるよう精進いたします。


(Kさん、施術料とお気持ち、確かに頂戴いたしました。ありがとうございました。)