きょうだい

最近、保護者の方といらした7歳のお子さん。


10日ほど前に風邪を引いたあと、諸々の症状は治まるもまだ後頭部に違和感があるということで、病院にかかったところ「風邪のあとの疲れか、ストレスの影響だろう」と、言われたそうです。


その後当院にいらして、症状自体は施術で10→3くらいには変化したのですが、今後の参考のため、ストレスが原因となっている可能性を保護者の方と探してみることにしました。


 


まず学校では、お友達ととても楽しくやっているとのことでしたが、色々探っていくうちに、私の知りえる範囲で一つ心当たりがありました。


以前からご家族で当院を利用いただいていたのですが、一度お会いしたことのある、二つ年上のお子さんの存在を思い出したのです。


“きっちりした利発なお子さん”と言う印象があったのですが、保護者の方に確認すると、学校にしろ習い事にしろ、いわゆる“優等生タイプ”だとのこと。


通常、二つくらい年の離れたきょうだいであれば、下のお子さんにとって上のお子さんは成長していく上でのペースメーカーとなり、どちらかと言うと上のお子さんの方がプレッシャーを感じるものですが、もし、上のお子さんがあまりにも優秀だとしたら、それは下のお子さんにとってはかなり高い、達成感を得にくい目標となり、ストレスを感じやすい状況が生まれるかもしれません。


そんなお話をしていると、保護者の方からこんなお話が…



「去年、この子がかなり目が見えづらくなったのでメガネを作りにいったんですね。そしたら検眼してもまったく正常に見えたんです。それも…(ストレス)かもしれないですね!?」


私自身も、視覚と聴覚の違いはありますが、小学生の頃に一時的に難聴になったときがありました(やはり、検査をするも“異常なし”でした)。


これらは、何らかのストレスが原因となって、無意識の領域を介して身体症状として現れたと考えられますが、もちろん当の本人は、そんな自覚はまずないものです。


 


お帰りになる前に、最後の確認として、(もうすでに心がけておられるようでしたが)結果主義はどうしても勇気をくじかれやすいので、今以上に過程を評価して勇気づけていただくよう申し上げました。過程により注目することで、必然的に高すぎる目標(あまりにも優秀な兄・姉)も修正されへんかなぁ、その子らしい目標に修正されへんかなぁ、という期待も込めてです。


 


そしてお帰りの際…



お子さん「せんせー、ありがとー」


…と、とろけそうになりました(笑)。